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「ちょっ…ほんと、離して!」
もうこの際プライドやら何やらなんて関係ないわ。
距離が欲しい、距離が。
「な、ま、え」
「それよりっ…離してよ!」
手を東峰澪里の胸について、引き離すように押した。
「………っ」
見た目に反して案外堅い胸板に、戸惑う。
…って私変態みたいじゃない…!
「先輩の変態~」
「なっ…!」
「胸板触りすぎだよ?」
胸板に置いていた手を握られた。
腰は腕一本で抱き締められてる。
「わっ」
ドキドキが手通って伝わりそう。
つか指、長いし白いし細い。
「せ―んぱい」
「な、によ」
覗き込んでくる顔を見ないように、ギュッと目を瞑った。
目瞑ると自分のドキドキがさっきより大きく聞こえる。
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