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「悪かったわね」
「じゃあクラスの男、何て呼んでんの?」
「は?…佐々木とか松田とか」
「中学生みてぇ」
プッと笑う目の前の男。
つか普通、呼び捨てって彼氏だけにするもんじゃないの?
まあ私的な考えだけどさ。
ってかその場合私がこいつの事“澪里”って呼んでも、おかしくないんだわ。
「うるさいわよ」
「先輩って純粋だね―」
「ガキって言いたいわけ?」
「さあね。じゃあ大人の階段のぼろっか」
「は?」
東峰澪里は掴んでいる私の手を自分の頬に当てる。
うわっ何この肌。そこら辺の女の子なんかよりめっちゃスベスベじゃない。羨ましい。
「な―ま―え」
「別に東峰澪里でも問題なくない?」
「付き合ってるのにそれはおかしいよ?」
「付き合ってはいるけど、好き合ってるわけじゃないでしょ」
「だから、先輩は俺に堕ちるって。」
「どんな自信よ。」
ハァッ、と呆れながら溜め息をつくと、東峰澪里がいきなり耳元まで顔を持ってきた。
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