Story:2

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「はっ!?ちょっと…っ…」 「架月」 凄い低音ボイスで囁かれた。 しかも顔が耳に近すぎる。息かかってくすぐったい。 「なっ…にすんの!」 掴まれてた手をバッと離させ、耳に当てる。 いつもより耳も頬も熱い。ジワジワしてる感覚。 「か―わいいね、架月」 やめて欲しい、ほんと。 名前呼ばれる度こんなに顔赤くしてたら、私のイメージ崩れるわ。 「あああんた、後輩でしょ」 「でもあんたは俺の女でしょ?」 出ました、甘いキャラ。 首を傾けながら上目遣いとか…。 「けどっ…」 「か―づ―きぃ」 「な、何でそんなにコロコロキャラ変えんのよ」 心臓もポーカーフェイスも保たないわ。 「ね、名前…」 空いていた手で、私の左の二の腕辺りのYシャツを掴む。 「…何よ。」 この仕草に上目遣いは、女の子より可愛い気がする。 「呼んで?」 「…っ」 そんな仕草にプラスでうる目はヤバい。 何か私がいじめてるみたいじゃない。
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