Story:2

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もうチャイム絶対鳴りそうだし。 このままやってても延々埒があかないし。 だいたいこんな体勢続いたら、ドンドン私が恥かいてくだけだわ。 「……っ」 私は意を決して、東峰澪里を見た。 「ん―?」 私が呼ぼうとしているのに気付いたらしく、ニッコリ微笑んで更に首を傾げる。 「………」 一回呼ぶだけ。ただ三文字を読むだけ。 息を吸い込む。 「…っれ ガラガラッ 「澪里―!!」 呼ぼうとした時。 豪快に図書室のドアが開いた。 私は無意味に吸った空気を吐き出した。
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