37人が本棚に入れています
本棚に追加
「大昔の話しだ。」
仕事も一段落つき、休憩をしていると、突然遊びにきていた高杉が口を開いた
何だろう
不思議に思っていると、高杉は煙管の煙をふぅー‥と吐き出して
「とある奴らが禁忌を侵した」
「禁忌?」
訝しげに見つめていると、高杉は微かに口許に笑みを浮かべていた
そして立ち上がり、庭に繋がる襖を開けて
「くっついちまったんだ。」
開け放たれた襖から見える外の世界は、いつの間にか暗く、激しい雨が降りだしていた
高杉は何が言いたい?
意味がわからず、土方はただひたすら俯いたまま高杉の言葉に耳を傾けていた
「決して結ばれる事はねェ。結ばれてはなンねェ奴らが」
「それが‥」
禁忌なのか?
そう繋げようとした言葉は、高杉の声によって遮られた
高杉は煙管の葉を地面に落とし、微かに笑いを含んだ声で
「俺達に似てると思わねェか?」
最初のコメントを投稿しよう!