1人が本棚に入れています
本棚に追加
墓場
あれから幾つの時間が流れただろう?
暗闇の世界では時間が怖い。
時間は止まらず、
過ぎていく。
時間は流れて、
時間は死んでいく。
毎日毎日、墓場が出来る。
思い出という墓場に線香をあげる。
君と暮していたこのアパートは、新しい墓場に変わった。
二人で過ごしたこの場所は、
僕一人で暮らすには、
悲しい程、広すぎる。
赤かったアイツは最後に何を見ただろう?
「灰色」になったアイツが最後に見たのはわかる。
「黒」だ。
2008年、8月5日
私、佐山幽之丞は11人の親友に最後のメールを送ると、
自宅アパートで
首を吊った。
そして今、佐山幽鬼斎と名を変えて現われるのは、また別の機会にお話しましょう。
この度は「空色だったあの時は」を閲覧いただきありがとうございました。
病み上がりの私の最初のプレゼントです。
最初のコメントを投稿しよう!