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灰色
僕の友達が「灰色」になっていた。
しばらく連絡をとっていなかった彼は、炎のように「赤」かったのに…。
最後に会った日、彼はキレていた。
仲間のために本気でキレていた。
炎が燃え盛るように、彼の「赤」は、とても熱かった。
殴ったその拳から、「赤」の血が流れていた。
灰色になった彼は、最後に「何色」を見ただろうか?
僕は涙を流さなかった。
きっと泣いてしまえば彼が「灰色」になったのを認めてしまうから。
彼の「赤」は、今も僕の中で燃えているよ。
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