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「んじゃ、俺達は家に戻るからな。3人とも仲良くするんだぞ?」
疲れ果てて眠たそうなハルクをひょいっと軽く持ち上げながら玄関前でソウルさんが私達に言う。
「いや!お願いだからパパも泊まって!」
しかしロゼッタがソウルさんに駄々をごねる。
「悪いけどそれは駄目よ。ソウルがいなくなったら私が寂しいじゃないの。ロゼッタもいい相手をはやく見つけることね。ねっ、ソウル!」
ソウルさんの左手腕に抱きつきながらフィリアさんが嫌みったらしくロゼッタに言う。
「あ、ああ……確かにそうだ。いいかロゼッタ、世界は広いんだ。きっと俺よりいい相手がどこかにいるはずだぞ。こんな30代の親父なんかに好意を抱いている場合じゃないんだ」
ロゼッタの頭を撫でながらソウルさんが優しく言う。
もう私の父親と違って良き父親だ。
ちゃんと正しいことを教えてくれるではないか。
「じゃあおやすみのちゅーして!そしたら私我慢する!」
「お、お前なぁ……友達の前でなんてこと言ってんだ」
呆れたような顔をしてソウルさんはロゼッタの頭に優しくチョップをする。
「ウフフッ、残念だったわね。ソウルの唇は私のものなの!ほら、私がソウルの代わりにおやすみのキスしてあげるからおいで」
手招きしながらロゼッタをよぶフィリアさん。
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