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街の隅々を眺めること3時間後、ある発見をした。
住宅街のところで、女の子がお仕事をする服を着た大人5人に追われている。
――あっ……きっとあの女の子を捕まえて悪いことする気だ……
ふとそんなことを思った。
こういうのはいけないことだって勝じぃによく言われているからわかる。
そして助けてやるようにも言われている。
――うーん……人助けだから勝じぃも許してくれるよね……よし!
だから助けることにした。
屋上から飛び降りていけばきっと女の子が捕まえられる前に助けられる。
僕は寝た状態から立ち上がり、深呼吸をした。
高いところから落ちるのは慣れているから大丈夫。
だから何の心配もないんだけど、勝じぃ曰わく「常に用心」だから集中した。
そして助走して、一気に屋上から飛び降りた。
すると、ヒューっという幼い僕では表現しにくい感覚になる。
「あははは!」
この感覚は大好きだ。怖いと言うよりも、気持ちがいい。
だから思わず笑ってしまう。
………………。
そんな感覚を楽しんでいると、だんだん地上に近くなってきた。
「よっと……」
建物を壁を使って降下速度を緩め、足に負担は全くない状態で着地することができた。
「あはは、楽しかった!」
そんなことを言って、追われている女の子のところまで建物から建物に飛び移りながら移動した。
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