18783人が本棚に入れています
本棚に追加
それなら見せてあげよう。
何故かあたしの後ろに隠れる綾ちゃんの手を握ってあたしの後ろから綾ちゃんを出す。
「これがあたしの弟。本当はあたしと同じぐらいの身長で歳も15なんだけど、本人にいろいろとあったみたいで子供になっちゃってるんだ」
自慢するかのように綾ちゃんのことを紹介してあげて、言い終わると同時に綾ちゃんの頭を撫でた。
「り、綾!?あんたその姿どうしたのよ!?」
「お、お姉さん……なんで……」
「えっ?」
里桜って子が綾ちゃんを知っていて、綾ちゃんが震える声であたしに聞いてきてでよく意味がわからなかった。
…………あっ。
2人の関係を考えてみたら気づいた。
「り、綾ちゃん!!逃げよ!」
綾ちゃんの手を強く握って大声で言って、店から走って出る。
「ま、待ちなさいよあんた達!!どういうことか説明して!!」
里桜って子が追いかけてくるが、あたし達のスピードにはさすがに追いつけない。
あたしは自分で言うのもなんだけど足と体力には自信がある。
綾ちゃんは子供になって足が短くても忍者なだけあって足がかなり早い。
そしてこのデパートはあたしの庭のようなもの。
だから捕まることは絶対と言っていいほどない。
――――――
――――
――
―
最初のコメントを投稿しよう!