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焼けるように熱く、千切れるような痛み。
言葉では表しきれないほどの激痛だった。
「目を切り落とすぞぃ!!よいか!?これが最後の我慢じゃぞ!!」
勝じぃが僕に大声で言い聞かせる。
「……ぁぅっ…………」
返事をしたいところであったが、あまりの痛みで情けない声しか出なかった。
…………スパッ!……プシュー!!
そして僕の右目は小刀で切り離され、僕の節穴から血しぶきが飛び出す。
「ああああ゛あ゛あ゛!!」
僕はあまりの痛みに、地面を這いずり回りながら悲痛の声を爺ちゃん達に聞かせる。
抉り出されるのは我慢できたが、さすがに切り離される痛みは我慢ができなかった。
「まっておれ……いま御先祖様の目をお前に受け継がせる!!白じぃ!!頼んだぞ!!」
「任せてもらおう!!」
いまにも飛んでいきそうな意識を気合いでつなぎ止めていると、勝じぃとその親友の白(ハク)じぃの声が聞こえる。
「では!!御覚悟!!」
グリィ……スパッ!!……プシュー……
勝じぃの目を抉り出し、目を切り離す音と血しぶきの音が耳に聞こえた。
きっと勝じぃも僕と同じ思いをしているのだろう。
「くぅっ……白じぃ!!感謝する!!更に申し訳ないが、綾に目を頼む!!」
勝じぃが痛そうな声で白じぃに頼んだ。
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