第五の男。

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目から星が飛ぶって、こぉいうこと言うんだ、と初めて思った。 なんで? と繰り返しながら3回位殴ると、瞼が切れた。 マジで、マジでね。 殺されると思った。 死ぬなんて怖くないと思ってたあたしが。 恐怖した。 そして、到底信じられないことを無意識に叫んだ。 『別れるって言わないから殴らないで!!』 いまだに信じられない言動(笑) でも、確かなのは感じた恐怖。 あたしが叫ぶと彼は殴るのを止めた。 あたしを抱き起こし、切れた瞼を拭い、嗚咽しながら謝った。 あたしったら、ガタガタ震えてたんだよ。 止められないくらい。 彼が手の届く範囲にいると、自然と震えてた。 きっとあの時、弘道は殺意を持って殴ってたんだろう。
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