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いよいよ今日は体験レッスンの日。
あたしはわざわざ学校を早退し体験レッスンにむねを踊らせながら行った。
ピアノの先生は凄くほっそりしていて気品もよく、ブランド品をみにまとっていてとても綺麗な先生だった。
余計だが当時大学を卒業したばかりのまだ若い23歳だった。
先生は私に優しく、鍵盤の位置を教えてくれた。
そしてマラカスを私に渡し、『ゆみかちゃん。これから先生だんご③兄弟弾くからリズムに合わせて自由にマラカスをふってね☆』
といった。
あたしは言われた通りにリズムに乗せて自由にマラカスを振って楽しんでいた。
先生はだんご③兄弟の伴奏が終わると『ゆみかちゃん上手ね。きっとピアノを習ったら上手くなるわよ』とお世辞かわわからないけどそう言ってくれた。
あたしはこんな優しい先生なら楽しくレッスンができるかもとかそのときは思っていた。
でもそれは違ったんだね。このときはまだ気付いていなかったんだ。
そんなに人生は甘くないということを‥。
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