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彼岸花が咲き乱れるある金曜日の帰り道。
Aの具合が悪くなった。
苦しそうなに咳を繰り返し、おでこに手を当てたらかなり熱かった〓
『帰ったらすぐに病院行った方が良いよ。』
『いや、いいんだ。大したこと無いよ。ゴホゴホ』
明くる日、同じように赤い顔して咳込みながら、Aは集団登校の集合場所に立っていた。
(当時土曜日は半日授業でした)
『家で寝てた方が良いよ‼先生には言っとくから休めよ‼』
『ありがとう。大丈夫。昨日道場行ってお祈りしてもらったから…』
ボクは返す言葉が見つからず、呆然としてた😱
学校でも、相変わらず具合悪そうだったので、担任の先生が保健室に連れて行った。
Aは、保険の先生の勧めた薬を一切口にしなかったそうだ。
帰りは、Sさんは勤務中だったので、ボクが家まで送って行った。
『月曜日には必ず元気になるから…送ってくれてありがとう。』
真っ直ぐ歩く事の出来ないAは、細い声でボクにお礼を言った。
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