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「君の意見を聞けなくなってね。大人の事情ってやつだよ。正嗣氏のとこの組織会議で冬耶を擁護することがもう決定された。もう君に選ぶ権利はなくなった。」
「そんな!私は断ろうと思ってたんですよ!」
「だから、高倉正嗣は狸なんだよ。どうせ冬耶に説得されたんだろうが、そんなのあの狸にはお見通しだったのさ。先に退路を断つぐらい平気でやるさ、正嗣氏は。」
「約束が違います!」
こんな不条理許せないし、許されない。
美里が食ってかかるように一歩前に足を踏み込むと、要は蔑む視線で薄く笑ってみせた。
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