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「あるぞ………ほれ」
ライアーはそう答えながら、ドスン、と音が鳴る程の紙の束を横に置いた。
その紙の束を手に取ったクロノスは、一枚一枚見ながら呟く。
「久しぶりにBランクの仕事でもやろうかな…」
「止めとくんじゃ…怪我をして学校に通えなくなるぞ?クロノスには、Cが一番じゃ」
クロノスが掴んでいる縦横30cmほどの紙は、政府が定めた指名手配書だ。
上からS・特A・A・B・C・Dとある。
ライアーが心配をしてそう言うが、クロノスは一枚の紙をバーテーブルの上に置いた。
「いいや…早く三階に行きたいから、Bにする」
「はぁ……勝手にせい!」
クロノスが言った通り、三階にはライアーの部屋以外に、Aランク以上の仕事の内容がある部屋がある。
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