1話

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それにしても何こいつ… 仰向けにして、ソファーに寝かしてからまじまじと観察するアタシ。 身長は、180センチだろう。 金色のショートヘアーに、くるぶし辺りまである黒いマント。格好はこれまた黒い…鎧?みたいなのを着ていた。 革靴のブーツを履いてたけど、脱がして玄関に放り投げた。 顔は超がつくイケメン… 軽く赤くなってるのは、さっき引きずった時に出来たんだろうね。 「こりゃ、今日は学校休みだな…こんな不振人物を1人で家に置いていけないし。」 アタシは取り合えず洗濯物を干しにリビングをでた。 「~♪」 鼻歌まじりにある程度干し終えた瞬間、アタシはあるもの見てピタリと止まる 「ゆ……指輪…。」  わ す れ て た 右手の親指にすっぽりはまってるこのゆ!び!わ! わなわなと右手を震わせ指輪を凝視する。 指輪を抜こうと、左手をそえ力の限り引っ張る 「抜けない!!」 どんなにひっぱってもうんとも寸ともしない!! なんなのよこれぇ!? アタシは涙目になりながらも、持ち主を見つけたら必ず一発いれてやる事を誓うと空を見上げる。 天気は晴れ アタシの心は雷のちハリケーン はぁ、と感傷にひたっていると… 「ぎゃああああああ!!」 部屋の中から男の絶叫 「ななな何!?」 アタシは慌てて部屋に入った。
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