あの男…

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「相変わらずモテるんだね」 その日は珍しくカウンター席は勝義と私だけになった 「妬いてんの」 「はっ⁉頭大丈夫?」 私は煙草に火を点けるとヒヒッと笑った 「気の強い女だな…嫌いじゃないよ」 「美人だしね😏」 「自分で言うか普通」 勝義は半ば呆れ顔で笑った 「かっちゃん明日仕事なんでしょ、そろそろ帰りなよ」 「客を追い返そうなんてたいしたホステスだな」 勝義はグラスを煽ると時間を確認する 「洋子がうるさいから帰るかな」 「今日は女の子と一緒じゃないんだぁ」 「あぁ…さすがに毎日はキツいわ」 立ち上がり入口に向かう 「洋子なら抱いてみたいかな」 … 勝義からはそんな事言われた事なかったからドキッとした 暫くの沈黙の後 「かっちゃん…頭大丈夫?」 沈黙を破ったのは私だった 勝義はハハッと笑うと 「気の強い女だな」 ともう一度言って店を出た
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