ダンデライオン

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  ゆっくりと唇が離れる。 「ずっと待ってたんだ……」 少し、声が震えてる。 「なんでさよならなんか言うんだよ!」 「先輩……?」 「俺の好きな人は涼平君なのに!」 心に響く。 これは……夢? 「優しくしないでって言われても無理。優しくしたい、だって好きだから……」 「先輩……それ、本当?」 先輩は俺に馬乗りになったまま俺の額にキスをする。 「本当だよ……涼平君が好き」 現実なんだ。 先輩をあきらめなくていいんだ。 「先輩……好きっ……」 「俺も好き、だって涼平君を園芸部に誘ったのだって一目惚れしたからだもん」 え? 今なんて? 「でも話しているうちにもっと好きになっちゃって……でも俺は男だから……」 そんなの関係無いよ。 「俺は先輩が男でも女でもいいです、好きだから……」 すると先輩が優しく微笑んだ。 「……好きだよ」 タンポポの花に包まれて。 大好きな人との甘いキス。 タンポポの花言葉。 恋愛の成就。    
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