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「雪華綺晶…?じっと私を見て、貴女らしくないわねぇ…」
私らしさ、そんな事言ってはいけません。
私らしさをお姉様に見せれば、それがアリス・ゲームになってしまう。
第4・第5ドールは私の一部へと変わって、残りは5体。
全てを手に入れた時、私は至高の少女に成るでしょう。
全てのお姉様の美しさで、私の足りないモノを補って。
そう、それが私の薔薇乙女としての生き方。
「お姉様…私は、お姉様が愛しくて仕方ないのです…」
「……私もよぉ、少女に成るには貴女の力も必要だしぃ」
私は何れ、貴女の一部へと変わるでしょう。
それを知って、糧になる為に貴女の傍にいる。
からっぽの器
素敵なからだ
私のからだ……
全てを壊しても
最後に残るのは愛しい貴女
姉妹を愛して芽生えた感情は
己への強い嫌悪の心
ぐるぐる…ぐるぐると
ただ憎しみが巡るだけ…
それでいい
全てはアリスのために…
どんなに強い愛情も
一つ狂えば 憎悪に変わる
何れ壊さなければいけないならば
懺悔の願いを荊に託して
眠る貴女に根を張り巡らせ
綺麗な薔薇を咲かせましょう…
→後書き
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