少女、時を越えて

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寒さも手伝い、体が小刻みに震える。 すると、突然隣に温かいものを感じた。 驚いて顔を上げると、にっこりと微笑んだ沖田総司がピタッと寄り添うように座っている。 居心地の悪そうになずなは口を尖らせた。 けど、不思議と嫌ではなかった。 何でだろう・・・何となくだけど、この人とあたしの空気は似ているような気がする。 違うのは、彼はそれを笑顔で隠そうとしている事。 「私も雷は嫌いです。」 明るくいってのける沖田総司を横目で見ると、その表情はどこから見ても曇っていた。 「不思議な人ですね。昨日はあんなに私や土方さんの事を『変態』呼ばわりしてたのに。」 今度はクスッと思い出したように笑っている。 「あの元気はどこに行ったんですか?」 (こんな状況に陥って元気でいられるわけない・・・) がっくりと肩を落とし、そんな心の声が届くわけもなく雨は二人の纏う闇の空気さえも洗い流すように降り続けていた。 .
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