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「ちょっとアナタ、私が先にここに決めたんだよ?!」
勝ち気な彼女は怯むことなく青年に食って掛かった。
しかし、端正な顔立ちの青年は、里海など眼中にないとでもいうように店主に話かける。
「爺さん、いいよな?今日からもう住める?」
なんなの、この男?!
私の方がお爺さんと話し合ってたのに、横から獲物を掠め取るハイエナみたいじゃん!!
いよいよ腹を立てた里海は、青年の服の裾を引っ張った。
背の高い彼は、見下ろすように振り返る。
「何、アンタ?邪魔すんじゃねぇよ。」
その綺麗な顔つきには似つかわしくないガサツな口調だ。
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