1波

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「ちょっとアナタ、私が先にここに決めたんだよ?!」 勝ち気な彼女は怯むことなく青年に食って掛かった。 しかし、端正な顔立ちの青年は、里海など眼中にないとでもいうように店主に話かける。 「爺さん、いいよな?今日からもう住める?」 なんなの、この男?! 私の方がお爺さんと話し合ってたのに、横から獲物を掠め取るハイエナみたいじゃん!! いよいよ腹を立てた里海は、青年の服の裾を引っ張った。 背の高い彼は、見下ろすように振り返る。 「何、アンタ?邪魔すんじゃねぇよ。」 その綺麗な顔つきには似つかわしくないガサツな口調だ。
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