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彼女をリビングに案内し、海斗は重い口を開けた。
「あの……」
「はい、なんでしょう?」
「なんで母さんじゃなく俺に遺産がくるんですか?」
「それはあなたのお母様が3年前から浮気していた男と駆け落ちしていまはあなたのお母様じゃないからです」
「マジですか……?」
「ええ、先月カナダのほうにそれにもう離婚届け出したみたいですし……」
海斗はちょっとの間放心状態になった。
「実はこれからが本題です。あなたのお父様が残した遺産73億円が奪われる可能性があるのです」
「はぁ……」
「実はあなたのお父様が生前にこう言っていたのです。『私の遺産73億円は私の息子を殺したものに全額やろう。殺せてない間は遺産は息子のものだ』と……」
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