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ルヴェルス旧市街
「待てー!このクソガキ!」
「絶対に嫌だー!」
ボクの名前はカル。
訳あって追われています。
ガタンッ
「見つけたぞ~。ガキ」
「あっあ。うわ~」
「クソッ!αからβへ。ガキを逃がした」
「βからαへ。了解。どっちに逃げたか分かるか?」
「あん?ああ、13ブロックを北だ」
「北?北と言えば~。了解、直ぐに向かう」
「あそこは何もない廃工場だったはずだ。行くぞ」
廃工場内
「ハーハー。ここまで来たら大丈夫。それにしてもなんで、ラヴァエラ軍がボクを追ってるんだろ」
ここへたくさんの足音が聞こえてきた。「ガキはこの中だ!探し出せ」
気性の荒い男が大きな声で命令を出した。
「隊長。子供がいません」
「何!?もっと探せ!」
「はっ」
男はイライラしながらタバコをふかしている。
「隊長!工場の奥に穴が空いていました。多分、そこにいると思います」
「よし分かった。行くぞ」
確かに穴が空いていた。 だけど、子供が入るくらいの小さな穴だった。
「発破の準備をしろ。ガキが死のうが生きようがどうでもいい」
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