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オレの名前は松永 勇気…
今、何故か見知らぬ女の家に、連れて来られた。
オレは、どうやらこの女に拾われたらしい…。
オレは猫か!?
そう思っていたオレは、そのまま浴室に連れていかれた…。
「さっさと風呂入って!」
女はそう言った。
見ず知らずの女の家で、普通に戸惑ってるオレに…風呂に入れだと?
そんなに臭いか!?
確かに少し匂う…。
いや…かなり匂う…と言うよりも悪臭に近いな…。
ゴミ捨て場に居たからか…。
でも、着替えも無いし…
風呂に入っても一緒なんじゃ…
そんな事を考えていたら、玄関の音がした。
部屋を覗くと誰も居ない。
出て行ったのか?
オレ…どうしたら良いんだ?
オレは、その場に座り込んだ…
体が冷え切っているのか…震えが止まらない。
部屋は、少しづつ暖まっている…。
それでもオレは震えていた。
あの女…どこ行ったんだ?
ーカチャー
「何してんの?」
あっ…帰ってきた。オレは、どうしていいか判らず、ただ女の顔を見ていた。
「仕方ないな…。」
そう言って女は、オレを再び浴室へと連れて行き、オレの服を脱がしだした。
突然の事に、オレはただ唖然としていた。
上着を脱がし、シャツ…ズボン…パンツ…えっ?パンツ!?
ちょ…ちょっと待て!!
オレは、とっさに自分のパンツを掴み、脱がされるのを阻止した。
頭がパニクって、首を横に振る事しか出来ない。
この女…何考えてんだ!?
「ちゃんと風呂入る?」
入る入る!ちゃんと入ります。
その目…怖いから!
オレは何度も首を縦に振った。
「着替え…ここに置いとくから、ちゃんと暖まりなよ。」
そう言うと女は浴室を出て行った。
着替え…わざわざ買いに行ったのか!?
風呂に入れって言ったのは、オレが震えてるから?
見ず知らずのオレに…。
臭いからじゃなかった…。
それにしても、変な女だな。
しかし…危なかった…。
オレは、少し笑みが零れながら風呂に入った。
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