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いつもの会社、いつもの休憩で、私は親友の佳奈から衝撃のニュースを聞いた。
「サリナとヨザ君付き合うんだって!」
言葉の意味を理解できなかった私は、相当マヌケな顔をしていたのだろう。佳奈は一人頷き同意する、という口調で続ける。
「私もさぁ、あのヨザ君がサリナ選ぶとは思わなかったよ」
私は黙って紙コップのコーヒーを口にした。
『与謝君が…』
佐里菜も与謝君も、同じ部署の後輩だ。教育係に指名された私は、10才以上年下の彼らを厳しく指導し、そのかわり飲み屋に連れ出し笑い合ったりもしていた。
佐里菜は仔犬のような子で、素直だけど仕事には向かない、容姿もパッとしない女の子。与謝君は飲み込みも早く優しく明るい性格で、彼をひそかに想っている人間も何人かいる。
私も、その一人だった。
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