野球ボール

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「舞花ーーー、パパったら最近毎晩接待だー飲みだーで傍にいないの!!ママ1人で家にいるのよ!?寂しいと思わない!?」 「ごめんね...私が病気じゃなかったら、こんな思いしなかったんだろうね...。」 「やだ!!!そんなんじゃないわ!!!!パパが帰って来ないのが悪いの!!」 お母さんは私に気を使っているわけじゃない。 ただ、本当にお父さんが好きなだけ。 うちの両親は、近所でも有名な仲良し夫婦。 喧嘩なんて私は見たことなくて、お父さんといるお母さんはいつも笑顔だった。 「あっそうだ!!」 お母さんが何か思いだし鞄を開けた。 「これパパからだよ!!」 渡されたのは、1つの封筒だった。 私は中身を取り出して見た。 「.......。」 封筒をから取り出した物は写真だった。 写真に写っていたのは、思わず見とれてしまうほどの綺麗な空だった。 「パパがね、舞花が空好きだからッて撮って来たのよ!!」 綺麗な青空に浮かぶ白い雲 晴れ渡る空に架かる虹 真っ赤に染まる夕焼け空 どれも凄く綺麗だった。
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