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「海斗…。マジ面白いわ。もし地球だったらどうするよ?」
「マジで嫌。むしろこんなところ滅んでしまえばいいのに。」
俺と田木は大笑いした。
確かにこんな地球、嫌だし。
俺はそう考えながらも、周りに気を配っていた。
もしさっきの仲間のゾンビがいるとしたら、困る。
気が緩んでいる分、殺られる。
俺の見る限り、ゾンビはまだ近くにいない。
そう思っていた時だった。
奥から何やら、物音がした。
「誰だ!」
俺が叫ぶと声がした。
「ごめんなさい!まだ人がいるなんて…。」
奥から出てきたのは、女だった。
服装は上から黒の、チューブトップ。
下はエナメル質のパンツ。
髪型は前髪が眉毛ぐらいの短め、後ろは腰ぐらいまである。
年齢からすると、あまり歳が離れていない。
「ここで何しているの?危ないよ?」
若村が彼女に問いかけた。
「それは私のセリフです。」
「なんで?」
俺はその答えを知りたかった。
何故この子がその様なセリフを、言いたがるのか…。
「申し遅れました。私は神無月綾(カンナヅキ アヤ)。私はこの危険区に、生存者がいないか調査中の者です。」
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