感覚

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○×地区と言えば、俺達の住んでいるところから5分もしない所にある。 そこの閉店時間は夜の10時まで…。 けど俺達がゲームをしようとした時間は、夜中の12時…。 俺は不思議に思っていた。 「変な事を聞くかもしれないが、柊さんは何月何日にゲームをした?」 「え?」 確かに平片さんの質問にも頷ける。 時間がずれていれば、日にちもずれているはず…。 「私達がゲームをしたのは、9月21日だよ?」 「「!!」」 やっぱりずれていた…。 「香奈ちゃん、ひとついいかな?」 「うん。」 「俺達はその一か月後にゲームをしているんだ…。」 「そうなの?」 「うん…。」 線と線がつながった気がする…。 そういえば俺達の地区で、若い者が神隠しにあったという、話を聞いたことがある…。 確かに一か月以上この世界にいれば、平然とゾンビを殺せる…。 来て早々、撃ち殺すなんて出来ない筈だ。 そう思考回路を漂わせていると、平片さんは言葉を続けた。 「その間、ずっと一人だったのか?」 「ううん、違うよ。友達が一人いるよ?」 まるで俺達がこの世界に来た時のようだ…。 「その友達は?」
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