感覚

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「ここより少し離れてるけど、よかったら来る?大地君達よりはここの事、知ってるはずだしね。」 よかった。 仲間がまだいるんだな…。 「それじゃあ行こうか。」 「私の友達、まだこの世界に慣れてないみたいだから、言葉をかけてあげてね。」 そりゃそうだ…、香奈ちゃんみたいに精神的に強くなかったら、こんな世界…、俺じゃ無理。 「その友達の名前は?」 「月野優香(ツキノ ユウカ)だよ。」 優香ちゃんか…。 どんな子だろうか? 俺はまだ見ぬ子を想像していた。 「それじゃ行こうか。」 「確かにここは病院みたいな所だし、早く行かないともっと出てくるよ?」 まだこれ以上にいるのかよ…。 「少し待ってくれ、ここの薬品らしきもので武器を作りたい。」 平片さんはそう言うと、瓶がたくさん並んでいる棚を、調べ始めた。 「何を探してるんですが?」 「燃えそうな薬品。」 「どれが燃えるかわかる?」 「いや、分からないが…、少し時間をくれ。」 言うと同時に、茶色の瓶を取り出し蓋をあける。 直接嗅がないように、手であおりながら嗅いでいた。
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