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場所は住所で分かるにしろ、会えないところまで転校していた。
例えば俺が東京に住んでいたら、英子ちゃんはアメリカに転校したと言った方が解りやすいと思う。
なのに、なんで…。
俺は英子ちゃんの肩を掴み、体から引き離した。
「ところで英子ちゃん、何故ここにいるの?」
俺は心配顔で、英子ちゃんの肩を掴みながら言った。
しかし英子ちゃんは。
「話が長くなりそうだから、中に入ろう?」
俺は尾長君と田木の顔を見て頷くと、尾長君と田木も頷いた。
そして俺達は英子ちゃんに誘われるまま、扉の中へと入った。
扉の中は薄暗く、先の分からないほど道が続いている。
30分ぐらい歩いただろうか…。
皆無言だった。
そして、とある扉の前に来た。
今まで歩いてきた道の扉を見て来たけど、この扉は、他の扉とは違う。
他の扉より、一回り、二回りも違う。
そして英子ちゃんは扉に向かい、何やら意味の分からない言葉を言い出した。
「英子ちゃん、なんて言ったの?」
俺は英子ちゃんに聞いてみた。
すると英子ちゃんは。
「英子です。扉を開けてくださいって、言ったの。」
「なるほど。」
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