現実

7/12
前へ
/59ページ
次へ
そして尾長の家に着くと同時に、車のエンジンを切る。 俺の車のマフラーはただでさえ、うるさいのに、割れてしまっている。 近所迷惑で、怒鳴られるのもたまったものじゃない。 とりあえず尾長に、家に着いた事を連絡するために携帯へと電話をする。 「もしもし?俺だけど、一応着いたぞ。早く出て来い。」 『ちょっと待ってて。今準備中。』 「あと5分だけ待つ。それ以上待たせたら出発するからなー。」 『すぐ行く!』 そう言ったと同時に、電話を切られた。 多分今頃、尾長は慌てながら準備しているだろうな…。 そう思いながら時計を見る。 今から5分…、21時30分まで話でもするか。 「この前会社でさー。」 とりあえず俺から話を振ってみた。みんなノリが良すぎる。 そうこうしている内に21時30分だ。 尾長は丁度、玄関から出てきた。 「すまん、待たせた。」 「先輩、気にしないでください。みんな揃ったことだし、何処行きます?」
/59ページ

最初のコメントを投稿しよう!

13人が本棚に入れています
本棚に追加