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「…奈緒さんは、もう…助からないかもしれないって」
亜稀葉は、笑っているような、泣いているような何ともいえない顔をしていた。
何で…お前は笑っている?
「…亜稀葉、お前…」
「南っ!」
急に目の前が暗くなった。
俺の顔は、亜稀葉の胸の中に埋まっていた。
「…南っ…これからは奈緒さんの代わりに、あたしが南の事支えてあげる…。だから…」
その瞬間、俺は亜稀葉の手を振りほどいていた。
「南…?」
「亜稀葉、俺が必要としてるのはお前じゃない。…悪いけど帰ってくれ」
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