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「今日和」
そこにいたのは茶金色の髪に緑の瞳のお医者様
「ここに座ってください」
光の反射でお医者様は輝いてみえた
「こんにちわ…」
私はなんだか恥ずかしくなった
(もっとましな服を着てこれば良かったわ)
椅子に座るとゆっくり背もたれが倒れる
「あ…」
顔が、近い
私と彼の距離が近い
「君、名前はなんていうのかな?」
「あ、え…と…リディ…です」
お医者様は笑うと、可愛い名前だね、と言った
「じゃあ治療するから、お口を開けて」
私はゆっくり口を開けた
「ああ、この位なら大丈夫…すぐ治るからね」
治療が始まった
「その機械で何をするの…?」
「歯を削るんだよ」
キュイーン…という音が変な恐怖心を駆り立てる
「大丈夫」
お医者様は私の頭を撫でた
少し痛かったけど、治療は終わった
「では念のため来週も来てくださいね」
受付のお姉さんがそう言った
「え、来週も…?」
「はい。一応です」
私は少し嬉しかった
だってあのお医者様素敵なんだもの
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