序章

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思わず口から出た言葉は悲しく響いた。 医者からもらった薬を鞄から取り出した。 その袋には、精神安定剤と書かれている。 そこから四錠手に取った。 普通、一錠なのだが一錠ではもう効かなくなっていた。 ホームで買ったコーヒーで薬を胃に流し込んだ。 冷たいコーヒーが喉を潤した。 駅に着いてコーヒーの缶をゴミ箱に入れた。 会社に行くことが辛かった。 傘を差したその時、前を走った車の中にいた女性が見えた。 …何故か懐かしく思えた。
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