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『ニャオーンッ!!』
興『ん?』
山に響く可愛らしい猫の鳴き声。
何事かと興が辺りを見渡していると、突然空から猫が落下してきた。
そして猫は独特の体術で綺麗に着地。
猫2『大将! 見つけました!』
猫1『なに! 本当か!?』
猫3『はい! すぐ近くの小屋です! 案内します!』
興はそれを聞くと、ギュッと拳を握りしめた。
動植物達が興を見据える。
猫『興……』
興は一呼吸を入れ、猫達を見据え返す。
興『よし!行こう!』
○
荒れ果てた小さな小屋。
とてもじゃないが人が住める場所じゃない。
風化した小屋のドアが風に煽られただけでギシギシと鳴っている。
猫2『あっ! 大将、きましたか!』
猫1『どうだ? ようすは』
猫2『はい。先ほど2組の男が雪さんを小屋に置いたままどこかにでかけていきました!』
猫1『よし! 助けるのは今しかない!』
興は小さな勇気を奮い起こし、逃げそうになる自分にムチを打ちながらこう言った。
興『よし! 突っ込むぞ!』
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