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興『物質のお前らが見てどうすんだよ』
机『ばか野郎! もはやお前だけの問題じゃねえんだよ。外を見てみろよ』
机に言われ、ふと窓の外を見ると
興『な、何なんだ?』
窓の外には大量の鳥達が。
雀1『ばか野郎! 早くしねぇか!』
烏1『おらぁ! 早く告レャァ!』
鳩1『もたもたするんじゃないザマス!』
興『………バカばっかだな』
電球『な? これは行くしかねぇぜ!』
ベッド『もうこの町全体に知れ渡っているようですね。これも神がくだした試練でしょう。幸運を祈ります』
本1『ほら!いけ!』
本3『頑張って! 私たちがついてるわ』
タンス『行くんだべ!』
興は両手で顔を擦り、そのまま考え込んだ。
物質や動物達も空気を読んで沈黙を守る。
そしてため息。
興『………はあ。お前らに言われたくねぇな、全く! 分かったよ!』
その日、物質や動物達は夜中まで騒いだ。
興しか聞こえない声で「コークーレ! コークーレ!」とバカみたいな事を叫びながら。
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