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桜が満開な、ある朝。
新しい制服に身を包み、一人の少女がまだ見ぬ世界への扉を開けた。
ゆか。
12才…もうすぐ13才になる、田嶋由佳が少女の名前だ。
今日は、中学校入学式。
胸に期待を膨らませ、中学校生活が始まる。
中学では、小学校とは、違う緊張感がある。
知っている顔、知らない顔…。
ふと視線を感じ隣を見ると、小学校から仲の良い、裕子の笑顔があった。
「裕子!」「やっと気が付くいた?」裕子が笑顔で答える。
「ずっと見てたのに…ニヤニヤして。」
「だって…同じクラスなんだ!一年よろしくね!」
キーンコーン カーンコーン…
鐘が鳴り響いた。
いよいよ始まりだ。
体育館への移動、上級生、まだ見ぬ担任。
全てが新鮮だ。
「んっ?」上級生の間を行く途中、一人の男子生徒に…。
あの人、何年生なんだろう…?
由佳は、その生徒が気になった。
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