桜が満開なある日…入学式

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校長の長い話し。 何とか会長、上級生からの祝いの言葉…。 担任紹介。 やっと終わった。 担任と共に退場する時、もう一度男子生徒の顔が見えた。 今度は、はっきりと! スラリとした背。 少し長めの髪。 ハーフっぽい顔。 笑顔が素敵だ! あ~何年生なんだ~? そんな事より…名前が知りたい! だが、由佳の思いも虚しく、その日は、帰宅した。 家に帰っても、由佳の頭の中は、男子生徒の笑顔ばかり…。 「ゆ~か~。」 階下から母の声がした。 「な~に~?」 「裕子ちゃんから電話よ。」 由佳は、電話に出た。 「もしもし?裕子?どうかした?」 「どうかしたのは、そっちでしょ!今日体育館から帰った後ボーッとしちゃって。何かあったの?」 「実はさ~。すっごい気になる人見つけちゃってさ~。」 「何?先輩?」 「うん。でも、何年生かもわかんないの…。」 「何初日で、ヘコんでるの!中学始まったばっかりじゃん。明日から探せばいいじゃん。私も手伝うからさっ!」 「そ~だよね。初日からクヨクヨしててもしかたないよねっ!ありがと。元気でたよ。」 「やっと元気になったね。」 「うんっ!」 「じゃ~メモして。」 「何を?」 「由佳、ボーッとしてたから、明日の持ち物覚えてないでしょ?!」 「あっ!しまった。ちょっと待ってて。」 由佳は、裕子の優しさに感謝しながらメモを取り 「じゃ~また明日。」 と、電話を切った。 「裕子ちゃん、何だったの?」 「明日の用意の確認だよ。同じクラスになったの。」 「そう。それは、良かったわね。あなた達仲良かったものね。」 「うんっ。部活も一緒にするの。何部にしようかな~?」
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