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「分かりました。しばらくは、この邸に滞在してもらいます。よろしいですかな?」
暁美の話を信じたのか、そんなことを言ってしまった晴明。暁美は大丈夫なのかと不安になったのだが、とりあえずは信じることにした。
「ありがとうございます」
「うむ、青龍」
「断る」
晴明の言いたいことが分かったのか、何かを言われる前に男が断った。
「案内する時に自己紹介でもしなさい」
男が断ったのが聞こえなかったかのように言った晴明。もう男が行くことが決定してしまっている。
「・・・ついてこい」
男が舌打ちをして部屋の外へと出た。暁美は晴明に頭を下げると、男の後を追いかけた。
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