430人が本棚に入れています
本棚に追加
簀子を歩いて男の後を追いかけている暁美。晴明の部屋を出てから一言もしゃべっていない。
「おい」
男が立ち止まったので、暁美も止まる。やっとしゃべったので、何を言うのかと思った。
「何用?」
「俺は十二神将がひとり、青龍」
「そう・・・」
やっと青龍が自己紹介したというのに、そっけなく言った。色々と訊きたいことがあるが、今訊かなくてもいいだろう。
「室はそこだ」
どうやら室に着いたので自己紹介をしたようだ。青龍は隣の室を指差したので、そこが暁美の室となるようだ。
室まで案内した青龍は姿を消した。暁美はすぐには室に入らずに簀子に座った。
「はぁ・・・」
色々と他愛のないことを考えていたのだが、解決策など浮かぶ訳もないので室に入ってもう寝ることにした。
最初のコメントを投稿しよう!