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本当ならやることもないが、今回だけやることにする。これで成親の役に立てるのであれば、断ることもないだろう。
「大丈夫ですよ」
「じゃあ、頼む。それじゃあ、おじい様。これで」
ようやく話が終わったのか、成親は晴明の室から出ていった。暁美はこれからどうするか迷う。
「本当によかったのかね、暁美?」
「大丈夫です。私の舞を捧げる相手は、1人だけですので」
そう、舞を捧げる相手はただ1人だけ。人間達が勝手に見ているだけだと思っていればいいだけだ。
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