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大蜘蛛が暁美に近づこうとしたのだが、やめて距離を開けた。その開いた所に、1人の変わった姿の男が現れた。
『・・・・・・』
「あれ?」
大蜘蛛が無言でいるというのに、暁美だけがのんびりというのか、危機感がなかった。
男と大蜘蛛による睨み合いがあったのだが、大蜘蛛が立ち去ることで終わった。それまでに暁美は男と大蜘蛛を交互に見ているだけだった。
「同じ・・・?」
男と大蜘蛛から放たれる気が同じなような気がした。高淤と似ているのだが、こっちはなんというのか気の質が同じような気がする。
「おい、お前」
自分が呼ばれたようなので振り向くと、さっきの男がいた。顔がかなりしかめられている。
「何用?」
「夜は妖の領域だというのに、何故夜出歩く!死にたいのか!?」
出会ってすぐに男から説教を受けてしまった暁美。初対面でいきなり説教をされたので、暁美は不機嫌になった。
「それ、あんたに関係無いでしょ」
「なんだと・・・!」
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