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香苗は昼も夜も清花の話だけはよく聞いた。
いつの間にか清花の純粋さを素直に好きだと思えるようになっていた。
清花も香苗は面倒見が良いと彼女を好いていた。清花はどうしようもなくどんくさかったが、何故か人に好かれた。
清花は他の友達と会うときも度々香苗を誘った。
でも香苗が誘いに応じることはなかった。
音楽発表はヘマをしてはいけないし、国語は学年一位じゃないといけなかった。
香苗は自分自身が普通じゃないのは十分に分かっていた。
だが彼女は自分自身を証明する生き方を知らなかった。
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