古代史のロマン

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第4話【犬の扱いに見る、縄文と弥生】 縄文人は犬をとても大切にしていたのですが、 弥生人は食料にしていたんです。 国立歴史民族博物館考古研究部助教授 西本豊弘さんの研究論文を読みました。 縄文時代の犬は、狩りを一緒に手伝ってくれる友達だったそうです。 死んだら、人間と同じように手厚く埋葬されていました。 また、狩りで骨折したであろう犬も、 おそらく狩りでは役に立たなかっただろうけども、 骨折が治った状態で発見されています。 ごく稀に食料として解体された骨が見つかることもあったそうです。 現在の、私達の犬に対する感じと同じですね。 しかし、弥生時代になると、犬の扱いはがらりと変わります。 ほとんど埋葬されなくなり、骨もバラバラの状態で出土し、解体痕があります。 ですから、狩猟犬としてより食料とされていたのでしょう。 食生活や文化が変わる事により、生活の範囲が広がり、より複雑な社会になります。 支配する者、される者。また水田を耕す者、祭事を行う者など。 そういった階層化、職業の分化と知識の分散、専門家の誕生という要素がうまくかみあって、新しい文化が生れ、生活水準も向上していくんです。 古く秘められた縄文人の血が、再び犬を愛するようになったかもね。
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