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第一章 空っぽの席
ピピピピッ
ピピピピッ…
6時の目覚ましで、目が覚める。
カーテンを開けると、外は晴天。
太陽の光が眩しくて、眠気が吹っ飛ぶ。
「ふぁ~」
気持ちよさそうに欠伸をして、念入りに化粧をし始めた。
今日は入学式。
つい最近まで中学生だった
咲 恋歌(サキ レンカ)は、
本日付けで高校生になります!
何か大人の階段上っちゃいましたって感じ★
新しい制服に、新しい友達。
ずっと憧れてた、高校生活。
妄想と希望でいっぱいです(笑)
メイクをして髪をクルンクルンに巻いて、準備が終わると朝食をとりに、リビングへ向かう。
お父さんとお兄ちゃんは、既に食卓。
「れんか!?その髪と顔どうしたんだ!?母さんちょっと見てやってくれ」
半ば心配そうに怒鳴ってくるお父さんに、お母さんと私は同時に苦笑いを浮かべた。
「お父さん、もう時代は違うのよ」
お母さんは可笑しそうに笑って言った。
そんな騒がしい朝食。
ピンポーン
呼び出し音が鳴る。
「多分、モモだからあたし行くね!!行ってきまーす!!」
ご飯を詰め込んで、鞄を持ってバタバタと家を後にした。
「おはよう」とお互いの変わりっぷりに驚きながら、新しい学校へと足を運んでいった。
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