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母『それじゃ、学校までの道は分かるわね。』
泰『母さん、僕はもう中学生なんだよ。……道くらい覚えたよ。』
母『そう、でもあんた方向音痴なんだから気をつけるのよ。』
泰『分かったよ。……………………それじゃ、行ってきます。』
母『行ってらっしゃい。』
ガチャ…バタン!
僕は、家を後にして学校へ出発した。
父の仕事の関係上、転校なんて珍しくもなかった。………ただ、今回は少しだけ違った。
いつもなら、二ヶ月もすれば引越していたのだが、今回は、なんと1年と半年もここに滞在する事に、なっている。
普段、僕は別れが辛いから友達は作らない様に為ていたが、今回は違う。
中学校を卒業するまで、一緒にいられる。………だから今度は、思いの他友達を作れると言うわけだ。
そんな事を考えている内に学校へ到着した。
泰『中々新しくて、いい校舎だなぁ』
僕が見てきた中では、比較的新しい校舎である。
その時、
―『あの~』
泰『ン!?』
―『あぁ!やっぱり鈴木くんだぁ~』
泰『なんだ、未来(ミク)さんか~』
この子は、『木村 未来』僕と同じ転校生で、前に学校の見学に来た時に知り合った子です。……
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