プロローグ

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ある草原の片隅に俺はいる。 回りには何千何万という人 そして俺の腕の中には瀕死の状態の彼女が… 「おい!リン!しっかりしろよ!」 俺がリンの体を軽く揺らしながら呼び掛けるとうっすらと目を開きとても小さな声で 「いい?…この戦争が終わっ…たら…クッ…幸せになる…のよ…」 息も絶え絶えに呟いた そして数秒の沈黙の後、一筋の涙を零しながらリンは…息絶えた… 「…おい…リン…冗談はよせよ…早く起きろよ!起きてもう一回笑ってくれよ…なぁリン…リィィンッ!」 いくら揺らしても大声を出してもリンは戻って来る事はなかった… 俺はその場から動く事が出来ずにただただ動かなくなってしまったリンを支えている 腕の中のリンはうっすらと微笑んでいたような気がする
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