一章 双魂

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全体練習が終わっても魂は一人残って自主練に取り組んでいた。 「ははは.雑草は頑張るねぇ」 「無駄な努力しちゃって大変だな」 部員がみんな帰り際に魂のことを見て馬鹿にしながら帰っていったが.魂はそんなことには耳を貸さなかった。 「おい神崎!早く帰ろうぜ!」 神「…あぁ」 神崎と呼ばれた男は少しの間.魂のことを見ていたが目を背け.他の部員達と帰って行った。 魂は壁当て.素振り.タイヤ引きなどのメニューを一通りこなしてからようやく帰る準備をし始めた。 今日もユニフォームは誰よりも汚れている。 魂「よぉし!明日も頑張るぞ!今日は帰って宿題やってから寝るかな」 そんなことを一人で喋りながら部室に鍵をかけ学校を出た。
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