はじまり

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「気にしないで。もう良いじゃん。」 ぽんぽんと俯く優子の肩を軽く叩きながら、彩香は言う。 ここで、優子を責めても状況は変わらない。 初日で遅刻とはツイてないが、諦めるほかない。 彩香は腕時計を見る。 時刻は、もう電車の到着時刻に迫っていた。 「もうすぐ電車くるよ。」 顔を上げた優子と目が合い、微笑みかける彩香。 その笑顔に安心した優子は恥ずかしそうに苦笑いした。
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